はじめに

日本人を悩ませる冠詞(a, an, the)。特に、''the''の使い方は難しいですよね。英語の上級者でも、ちゃんと使えていない人が多いのも事実。

ここでは、''the''の使い方をわかりやすくパターンに分けて説明しようと思います。

theの使い方

目次

冠詞THEのそもそもの意味を理解しよう

冠詞THEの使い方 基本ルール
  1. 話題にすでに上がっていて、2度目のパターン
  2. 話し手と聞き手が特定のものを認識しているパターン
  3. 唯一無二パターン:どう考えても1つしかないもの
  4. 文法的に絶対つける決められたパターン

その他:THEを含む慣用句は暗記するしかない

そもそも冠詞をつけない場合


冠詞THEのそもそもの意味を理解しよう

THEは特定のものをさすときに使う

 ざっくりとした覚え方として、まず''the''はある特定のものを指す場合に使うと覚えましょう。例えば、全く同じ文章で、aとtheを置き換えると全く異なる意味合いになってきます。例文で見ていきましょう。

(''the''は、単数形と複数形どちらにもつきます。)

<例文1>

I hate dogs.

I hate dogs.

I hate the dogs.

I hate the dogs.

I hate dogs.
私は犬が嫌いです。

I hate the dogs.
私はあの犬が嫌いです。

解説:

''the''がついていない複数形の犬の場合、ストレートに「私は犬が嫌いです。」つまり、どの犬も嫌い・基本犬は嫌い、という意味になります。

しかし、複数形の犬に対して''the''がつくと、「特定の何匹かの犬が嫌い=あの犬が嫌い」という意味になります。聞き手は、話し手がどの犬のことを話し手が意味しているのがわかっているようなニュアンスに聞き取れます。例えば、近所が買っている3匹の犬がうるさくて嫌だという話がすでに出ていて、またわんわん聞こえてきたときに一言いう感じでしょうか。

念のため、もう一つの例で確認して見ましょう。

<例文2>

Let's go to a party tonight! 
今夜はパーティーに行こうよ!

Let's go to the party tonight!
今夜はあのパーティーに行こうよ!

解説:

''a''を使うと、まだどのパーティーに行くかはわからないけど、たくさんあるうちのどれかに行こう、というニュアンスになります。

''the''を使った文だと、聞き手と話し手の両方がどのパーティーに行くのか同じ理解でいるように聞き取ることができます。例えば、いつも行くパーティー(またはクラブ)が決まっている場合や、同じパーティーに誘われて、行くか否かををすでに話し合っている場合など。

 

なんとなくつかめてきましたか?それでは大きく4つに分けて''the''の使い方を解説したいと思います。


簡単に丸暗記できちゃう!THEの使い方4パターン

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1. 話題にすでに上がっていて、2度目のパターン

話の中ですでに一度話題に上がったもの、人、場所には''the''をつけます。

<例文1>

I went to a cafe in Shibuya with Michael yesterday.  The cafe was really cool. You should check it out!
昨日マイケルと渋谷のカフェに行ったの。そのカフェすごくイケてた。あなたも行って見て!

解説:最初の文で、''マイケルと昨日行った渋谷のカフェ''が話題に上がっているので、2回目以降はthe cafeと言ってもどのカフェを指しているのかがわかりますよね。
 

<例文2>

Janet: I'm using a hand cream from France and it's amazing. 
私フランス製のハンドクリーム使ってるんだけど、すっごくいいのよ!

Michael: (カバンから自分のハンドクリームを出して) Is this the hand cream?
そのハンドクリームってこれ?

Janet: No. The one I'm using is pink.
違う。私が使ってるやつピンクなの。

解説:Michaelが「the hand cream=そのハンドクリーム」とtheを使っています。これは、Janetが初めに「a hand cream from France = フランス製の''とある''ハンドクリーム」を使っていると話していますよね。Janetがすでに話題にあげていて、両者がどのハンドクリームのことを話しているのかわかっています。

 

2. 話し手と聞き手が特定のものを認識しているパターン

1と若干似ていますが、ここでは話題に上がっていなくても聞き手と話し手が、''the''で特定するもの、人、場所を同じように理解している場合のことを指します。つまり、あえて言わなくてもお互いがなんのことを言っているかわかっている時です。

例えば…

<例文1>

theの使い方

Son: I hate the new teacher.
息子:新しい先生が嫌いなんだ。

Mother: I thought you liked him. What happened?
母親:彼のこと気に入ったんだと思ってた。何があったの?

解説:明らかに、母親は息子の学校に新しい先生がきたことを知っているていで、息子は話をしています。どちらも「新しい先生」が誰かわかっているので''the''が使われています。

 

<例文2>

Michael: Can you book the studio for next Monday? 
マイケル: スタジオを来週月曜日に予約しておいてくれない?

Janet: Sorry. I am using it everyday next week.
ジャネット:ごめん、来週毎日私が使うの。

解説:ここではマイケルもジャネットも、どのスタジオのことについて話しているか初めからわかっています。二人がいつも使っているスタジオがあるんでしょう。

 

3. 唯一無二パターン:どう考えても1つしかないもの

theの使い方

the sun(太陽), the earth(地球), the moon(月)など、一般常識的に世界に一つしかないと考えられているものには''the''がつきます。

**大統領や社長は、その国、会社に一人しかいないので、the presidentとtheをつけます。

 

4. 文法的につける決められているパターン

theの使い方

''the''をつけることが決められている単語の種類がいくつかあります。これは覚えておくしかないので、暗記しておきましょう。

  • 楽器:the guitar, the piano, the flute, the violin...
  • 乗り物:the bus, the train...
  • 方角:the south, the north, the east, the west...
  • 時(朝、昼、夕):the morning, the noon, the evening, 
  • 最上級形の形容詞と副詞の前:the best, the hottest, the sweetest...

固有名詞でtheをつける単語、つけない単語

人名前や地名などで固有名詞には

<つける単語>

  • 海、川、砂漠の名前:the Atlantic Ocean, the Sumida River, the Sahara Dessert...
  • ホテル、シアター、ミュージアムの名前 :the Marriott Hotel, the Apollo Theater, the Louvre Museum...

<つけない単語>

  • 公園、銀行、駅、空港、宮殿などの名前:Central Park, Citi Bank, Shibuya Station, Narita Airport, Imperial Palace 
  • 山と湖:Mount Fuji, Lake Tahoe...

**山はちょっと注意が必要で、複数の山が連なっている山脈の場合には''the''がつきます。
  >> the Alps, the Rocky Mountains

 

最後に

ここで紹介した4つのパターンと、固有名詞でもつける場合を覚えておけば大丈夫!ここでは説明がつかない例外が実はある場合もあります。そんな時はeikaiwaNOWの先生に詳しく説明してもらいましょう!

 


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